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LUMIX一眼で撮る!動画撮影講座実践編!
ルミックスGシリーズは、美しい写真が撮れるだけでなく、臨場感豊かなハイビジョンムービーが撮れるデジタル一眼です。一眼カメラの動画の撮り方をマスターして、ハイビジョンムービーを撮影しましょう!

春の花の撮り方

ポイントの整理

今回より動画撮影講座の実践編です。旅先などで動画撮影をする際、基礎テクニックをどう使ったらよいか、
編集することを前提にした撮影方法や、編集時の音楽のつけ方をご説明します。
基礎テクニック編としては、前シリーズ( 「うまい!」と言わせる、ムービー一眼の撮り方LESSON )をご覧ください。
実践編、一回目のテーマは「春の花の撮り方」です。春といえば「桜」ですよね。今年は雪も多く寒かった為か観光地の梅や桜の開花が数週間ほど遅れていました。

今回早咲きの桜を撮ろうと「河津桜」で有名な伊豆半島の河津へ行ったのですが、
いつもより数週間遅れているとのことで三分咲き程度の桜しか撮れませんでした。残念。
そこで、三浦半島の三浦海岸で咲き始めた桜を撮ってきました。それでも満開に近い桜が数本あるだけで、あとは五分咲き程度でした。これでは満開の桜とはなりません。しかし、ここからが実践テクニックの見せ所です。
満開でないために画面いっぱいには撮れませんが、花のアップカットだけでも「春が来た!」という印象をだせるはずです。アップの撮り方、つなぎ方で季節感を出すのです。

花のアップを沢山撮って思うがままにつなぐのは容易ですが、それでは見ていて飽きてしまいます。
そこで風景や花はどう撮ったらよいのか、違う場所で撮った被写体をどのように編集すれば違和感なくつなげるのか、押さえるべきポイントをまとめました。

ポイント 1

できるだけ同じ種類の花のカットを数カットにまとめてみせる。
その数カットもできるだけ花の数や大きさでサイズに変化をつけます。

ポイント 2

同じ種類の花(被写体)を何カットも長く見ていると飽きるので、数カットごとにまとめたら別の草花(被写体)に変えてみる。
ポイント1と合わせて、この二つが大きなポイントです。 このポイントを押さえておくことで、人物のでない動画作品でもどことなく変化とリズムが生まれます。
ただし、異なる花をダイレクトに編集でつなぐのもいいですが、
一つの方法として違和感なくつなぐには、二種類の草花(被写体)が一緒に入ってるカットを撮って間に挟むことです。

ポイント 3

ビデオカメラと一眼カメラでは、レンズとセンサーの大きさが異なります。一眼カメラではバックのボケ味が大変きれいに出ます。
うまくボケ効果を活かしてください。
そして、深度の浅さをいかして、花から花へフォーカス移動(フォーカス送り)をしてみましょう。
これは静止画には真似できない、動画ならではの楽しみです。フワッとした柔らかな動きの美しさも大切にして撮ってください。

動画編集のポイント:音楽と動画の調和を考える

動画編集での大きな注意点があります。それは、音楽に酔ってしまわないことです。どんなに下手な動画でも音楽がつくと良い作品に見え、つながらない動画もさして気にならなくなってしまいます。音楽に気を取られるため、上手くなったと勘違いしてしまうのです。この点に注意しないと、上達しませんのでご注意ください。
音楽のリズムは強烈で印象的ですので、負けてはいけません。ポイントとして、音楽のフレーズ、つまりメロディ(旋律)の区切りに合わせるようにカットを変えると、耳にも目にも気持ちよく感じます。
また、全体を通して音楽のイメージとカットが合うかなど、何度も編集しながら検討するのも楽しいものです。
今回の作品では、音楽のイメージに合わせて動画のサイズやカットの長さを変えたり、リズムを合わせるようにしている事がわかると思います。

classwork 春の花の動画を撮ってみよう!

では、実践編動画作例を見てみましょう。
今回使用した音楽素材は「フリー音楽素材MusMus」の中の曲「風」をつけています。
ピアノ演奏で静かな部分と盛り上がる部分とがある90秒の曲です。

動画撮影(1)桜の下を移動撮影

桜の下を移動撮影最初は満開に近い桜の木の下をゆっくりとワイドレンズで移動するカットから入りました。満開の花の下を見上げながら歩くようにゆっくりと動いています。速すぎると花の優雅さがなくなりますのでスピードには注意が必要です。最初のカットの次と最後のカットの前との間に編集でオーバラップをかけてやわらかな印象にしています。オーバラップを多用すると綺麗につながって見えますが眠くなるので多用しないようにしましょう。

動画撮影(2)枝についた桜のアップ

枝についた桜のアップ最初のカットが移動していますので、ここで静かにフィックスカットを入れました。いつも動いていると落ち着きがなく静かな音楽に合いませんからね。このカットは、左半分のほうに花を配置する構図で、右半分をボケの美しさを出すように構図を取りました。
ビデオカメラでは、ここまで綺麗にボケてはくれません。

動画撮影(3)桜の花から花へフォーカス移動

手前の枝についた桜の花から、奥の花へのフォーカス移動です。このフォーカス移動はブレやすいのでしっかりとした台か、三脚に固定してからフォーカスリングを動かしましょう。パナソニックの一眼は、液晶パネルをタッチすると思いのところへフォーカスが移動してくれるので、その機能を使うのもいい方法です。しかし、フォーカスの動きが速いのでここでは手動で行なっています。

桜の花から花へフォーカス移動※タッチ操作機能が搭載されていない
商品もございますのでご注意ください。

動画撮影(4)桜の枝のメジロ

桜の枝のメジロ桜の木には、多数のメジロが集まってきます。しかし、動きが速くカメラを構えてフォーカスをあわせる間に動いてしまうので、なかなか難しいものです。作品の途中にこのような鳥など花以外の季節の被写体を撮っておくと作品に変化が出ます。

動画撮影(5)池の畔の桜並木

池の畔の桜並木今までのカットではどこの桜か判りませんが、ここで何となく全体が見えるようにしています。アップの連続だと息苦しくなりますから、たまには広いロングカットを挟むことが必要です。

動画撮影(6)菜の花ナメの白鷺

川の岸近くで魚を狙っている白鷺を発見。ここでは白鷺がハッキリとわかるようなサイズで撮っています。しかし手前に菜の花の黄色いボケた状態を入れています。これは、次に菜の花につなぐためです。鳥だけを撮るのでなく、今回は季節の花がテーマですからできるだけ一緒に撮るようにしました。次のカットでは、菜の花にフォーカスを合わせて白鷺はフォーカスアウトの状態にしておきました。

菜の花ナメの白鷺

動画撮影(7)菜の花の連続

黄色く咲いた菜の花は、目が覚めるほど鮮やかです。その菜の花をアングルとサイズを変えて3カット連続でつなぎました。この時大切なことは、黄色い同じような菜の花は、カットごとにアングルやサイズを工夫したり、バックや花の大きさを変えたりすることです。無神経に撮ると同じようなカットの積み重ねになって変化が出ませんのでご注意ください。

菜の花の連続

動画撮影(8)菜の花と桜並木の両方を入れた連続カット

菜の花が何カットも続いたので、再び桜へ戻したいのですが、いきなりでなく、ゆっくりと桜へつないでいくために、桜と菜の花が一緒に写っているカットを3カットほど撮り、菜の花と桜のカットの間に入れました。
ローアングルでワイドレンズで撮った菜の花ナメの桜並木です。ワイドでもここまで寄るとバックがボケるのが一眼カメラの特徴ですね。
次の2カットは、逆に標準ズームの望遠側をいっぱいに伸ばし、菜の花にフォーカスを合わせて、背景に桜並木をボケた感じで撮っています。これは、桜が五分咲き程度だったので苦肉の策として、桜をボカす事で満開の印象を出しました。

菜の花と桜並木の両方を入れた連続カット

動画撮影(9)桜並木と池

桜並木と池池を遠くから望遠で撮ったカットです。このように場所が分かるような広いロングサイズで撮るのは2カット目です。花のアップばかりですと綺麗ですが、途中に広い画面を見るとホッとします。またそれと同時にここには狙いがあります。前にもこのカットは桜から菜の花へ、菜の花の連続から桜への切り替えに挟んでいましたね。音楽もここで静かになりまた盛り上がります。その切り替えに合わせています。

動画撮影(10)桜の花の枝をパンニング

桜の花のアップに近いサイズで枝にそって斜め上にパンニングしています。パンニングとはカメラを振ることですね。この場合のパンニングは、位置関係を見せるのでなくパンニングの途中の花を見せるのが目的ですから、ゆっくりなめらかに振ることが重要です。

桜の花の枝をパンニング

動画撮影(11)桜の花のアップを2カット連続

音楽が燃え上がるように盛り上がるので、花にだんだん寄っていく感じでサイズを大きくしていきました。そして、静かな旋律で余韻を残すように終わります。動画も余韻を感じるようなカットとして川辺の桜のカットでエンドにしました。

桜の花のアップを2カット連続

Summary
被写体が切り替わるときには、次の被写体を入れるとスムーズにつながります。アップの合間に広いカットを組み合わせると動画全体が落ち着きます。

撮影・解説:齋藤行成 / 音楽提供:フリー音楽素材MusMus( http://musmus.main.jp/

番組プロデューサー 齋藤行成
番組プロデューサー 齋藤行成 yukinari saitoh
テレビ番組の制作を中心に大手メーカーのプロモーションビデオなど幅広く映像制作を手がける。長年培った撮影ノウハウを独自の撮影テクニックとして確立。そのテクニックは簡単で分かりやすいと支持され、テレビ番組への出演や雑誌への連載など多数のメディアで活躍中。

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