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LUMIX ムービー 一眼講座 「うまい!」と言わせる、ムービー 一眼の撮り方LESSON!

Lesson2 画面サイズの意味を知りましょう今回は 画面サイズの話です。サイズは大変重要ですので、マスターしてください。
写真(静止画)は、一枚一枚の絵画のようなものですが、動画は連続して見るものです。
TV番組や映画を見ていると同じ人が全身で写っていたり顔だけだったりとサイズが変化しながら、つながっていることにお気づきだと思います。
怒っていたり嬉しいときの顔はアップで、雨宿りで軒先にたたずむ全身の姿はフルサイズで、など状況や表情の表し方を画面サイズを変化させて撮っています。

Lesson1で、動画は文章のようなものと言いました。文章には文法があります。もっとも文法など学ばなくとも自然と周囲から言語を学び、しゃべることができますよね。同じように動画も、毎日見ているTVや映画で知らず知らずのうちに、動画の文法を学んでいるのです。だから文法から外れた動画は意味が通らなかったり、ヘンに見えます。 アマチュアの方の動画で違和感を感じるのは、文法にあたる部分がうまく使えてないためと言えるでしょう。
では、代表的な5つのサイズをご紹介いたします。

Classwork 代表的な5つのサイズの使い方

1.全身が写っているフルサイズ
全身が写っているフルサイズフルサイズは、 人物がいる場所を説明するのによく用います。 ご覧の通り人物の細かな動きや顔の表情などは、判りにくいですが、誰がどこにいるのかは理解出来るサイズです。ですからこの画面を見せられたら当然人物を大きく写したものが見たくなりますので、次のカットとしてウエストサイズやバストサイズをつないで撮るのが一般的です。
2.腰より上が写っているウエストサイズ
腰より上が写っているウエストサイズTVでよく見るサイズで、ニュースの現場や旅番組のリポーターを強調する事無く周囲と人物が一緒に写るようにするときに使います。例えば綺麗な風景の中で周囲を見ている情景や店先で何かを探している光景など、場所と行動を理解させやすいサイズです。また、人物をカメラで追いかける撮影(フォロー撮影)に向いているサイズです。
3.胸から上が写っているバストサイズ
胸から上が写っているバストサイズ胸から上のバストサイズは、ウエストサイズと共に、テレビや映画で多く見かけるサイズです。テレビの対談番組やドラマなどじっくりと見て下さい。ウエストサイズとの組み合わせでこのサイズが多く出てくる事に気がつくはずです。このサイズは、全身での動きではなく表情を自然に感じさせるサイズですから、最も親近感をもって鑑賞出来るサイズです。
4.顔が画面いっぱいに写っているアップサイズ
顔が画面いっぱいに写っているアップサイズ首から上か、顔が画面いっぱいになるサイズをアップサイズと言います。一般に顔のアップとか手のアップなどと呼びます。この位の大きさになるとバストサイズとは意味が大きく異なります。カメラに向かって何か言いたそうですし、表情というよりこの人の感情、心の表現がそのまま映し出されるサイズです。従って子供の成長過程で親に甘える子供の表情など撮るのに適したサイズですが、一般的に情報番組にはあまり使われないサイズで、ドラマでよく使われるサイズです。
5.風景全体が写っているロングサイズ
風景全体が写っているロングサイズ広い画面をロングサイズとかロングショットといい、広いパノラマなどの風景やこの画面のようなベンチが並ぶ公園全体を捕えた画面をそう呼びます。人物の説明ではなく人物のいる場所説明、状況説明として撮りますが、一般的に最後にロングショットを使うとシーンの終わり、または作品全体のエンディングの印象を与えます。
また次のシーンにもつなぎやすいので、家族旅行で、場所が移るたびにそのシーンの最初か最後はロングで撮る事を覚えておいてください。

代表的なサイズの使い方や効果をご紹介し、おおまかなイメージは理解されたことだと思います。次はサイズの変化について考えて行きましょう。
基本的にサイズを変える目的はなんでしょうか?
どうしてサイズを変えるのでしょうか? いつサイズを変えるのでしょうか?
映画が初めて公開された当時(約110年前)は、同じサイズをワンカットだけ撮影することが多かったです。例えば工場の出口全体や消火活動の消防車全体が写っているワンカットだけ。ひょっとしたら皆さんの動画も、映画当初のように家族の食事風景をフルサイズだけで撮っているのでは?もちろん、それがいけないという訳ではありません。ではなぜアップやバストサイズに変えるのでしょうか。
答えは「TV放送の視聴習慣からくる生理的理由」です。家族全員がフルサイズで写っている画面を、長く見ていると一人ひとりの表情、特に子供の行動を詳しく見たくなります。また誰かがしゃべれば、その人の話し声や表情をもっと鮮明に大きく見たくなります。
TVのホームドラマでも全員が話し合っている茶の間の場面ではフルサイズ、一人がしゃべればバストサイズに変わりますよね。逆に表情や動きの無い人のアップが続くと、飽きてしまうので周囲が気になり全体を見たくなります。それは 「TV放送の映像を無意識に見て学び習慣化し生理的に反応しているため」です。

具体的に作品を見てみましょう。
今回もモデルの新田夏鈴さんの登場です。場面設定は、暑い日、木陰を求め散歩し、見つけた公園の木陰の下で、やっとくつろげる状態に、そこで読書をし、 乾いた咽を水で潤しながら休憩をしている。 というシーンを撮る事にしました。サイズを変える事で全体としてリズミカルに見せ、前回の「誰が・どこで・何をしている」も表現している事に注意しながら見てください。

Example 女性が散歩後、木陰の下で読書をしたりとくつろぐシーンを撮る

どこで

フルサイズ、ウエストサイズ、バストサイズ

歩道をまっすぐ正面にむかって元気よく歩いてくる。フルサイズで撮影を開始して、だんだんとカメラに近づき人物は大きくバストサイズになるまで撮り続けています。フルサイズの画面では緑の街路樹を歩くときの日差しから天気や時刻などの雰囲気が伝わります。
今回使ったGH2はオートフォース(フルタイムオートフォーカス)がずっと働いてくれるので、だんだんと近づく人物へのフォーカス合わせはカメラに任せて、構図に神経を使うだけで容易に撮れました。

フルサイズ、ウエストサイズ、バストサイズ
誰が

フルサイズ

フルサイズカットの最初は出来るだけフルサイズなど広い画面から入るのがベターです。理由は人物がどこにいるかの説明から入った方が、見る人に親切で判りやすいからです。ここでは公園らしき所と判る様にする為、ベンチで読書する姿をフルサイズで撮りました。
ベンチに座っていても足元から頭まで入った状態であればフルサイズと言います。
もう一つ、フルサイズにつないだ理由は、場所が変わったことを理解して欲しいからです。基本的な注意事項として場所が変わったときはサイズを大きく変えます。前のカットがカメラに向かって歩いて来てバストサイズで終わっているので、ここではフルサイズにしました。

何をしている

バストサイズ

バストサイズフルサイズの次に何のサイズにするかは内容によりますが、基本的なつなぎとしてウエストサイズか、バストサイズで人物の具体的な行動を見せるのが普通です。ではどのタイミングでバストサイズかウエストサイズにするのでしょうか。
冒頭でも言いましたが、ベンチに座っているフルサイズの姿をずっと見ているとどうなるでしょうか?「何の本を見ているのかな」「ペットボトルが有るが飲まないのかな」など画面を見ながら想像します。
その思いに応えるように、ペットボトルを手にする仕草をバストサイズで撮って、つなげました。またバストサイズなら木陰で咽をうるおし気持ち良さそうにくつろぐ感じが親近感をもって伝わります。
うっすらと見える緑のバックボケも昼下がりののどかな日だまりを感じさせてくれます。これは一眼レフの望遠側で撮っているので、バックのボケが綺麗に出ているからです。一般のビデオカメラではこのようにはボケないでしょう。

いつ

アップサイズ

アップサイズ3)で家族の記録動画としては充分かもしれません。
ではなぜこの次にアップを撮るのでしょうか?
アップは表情がはっきりと写るので人物の心の動きを見せたい、表現したいときに使います。
顔の表情から、カメラに向かって、にこりとした表情や、本に目を落とし嬉しそうに読み始める表情をアップで撮る事で、咽を潤しリラックスして本でも読もうとする今の気持ちを出したかったからです。もし同じ場面をウエストやバストサイズのままだったらどうでしょうか。ここまで内面的なものは伝わらないでしょう。

いつ

ウエストサイズ

ウエストサイズサイズの切り替えのタイミングや順番には決まりはありませんが、アップが長く続くと周囲がどうなっているのか見たくなります。なのでアップはどんなに良くても短時間にすることをオススメします。
ここでは読書を続けている、という説明の為にフルサイズにしないで、少し広めのウエストサイズで撮ってつなげました。次に6)のエンディングへつなげますが、このカットが有ることで公園で長時間くつろいでいる印象になります。

何をしている

ロングサイズ

ロングサイズ古風な映画で 広い風景(ロングサイズ)の中を去るように歩いていくエンドカットなど見た事ありませんか。 ファミリー動画でも作品の最後のカットやシーンの最後にロングサイズで終わると締まりのいい作品となるのでオススメです。
このようにロングサイズで終わらせると余韻が残り、うまい作品に見えます。ロングサイズの利用を忘れないようにしてください。

Summary 目的に応じて画面サイズを使い分け、違和感のない作品にしよう

番組プロデューサー 齋藤行成
テレビ番組の制作を中心に大手メーカーのプロモーションビデオなど幅広く映像制作を手がける。長年培った撮影ノウハウを独自の撮影テクニックとして確立。そのテクニックは簡単で分かりやすいと支持され、テレビ番組への出演や雑誌への連載など多数のメディアで活躍中。
指導・撮影 : 齋藤行成/モデル : 新田夏鈴(所属:オーシャンズ)
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